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京大とNTT、RWD収集・活用で新会社設立

2020年2月5日(水)

京都大学とNTTは2月3日、日常診療での臨床情報の収集・管理・利活用に向けた新会社「新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(PRiME-R)を設立したと発表した(プレスリリースはこちら。まずはがん医療の可視化と最適化を目指し、取り組みに参加する医療機関を募るとしている。

京都大学医学部附属病院とNTT子会社のサイバー・ラボはこれまでに、日本医療研究開発機構(AMED)の事業の一環として、電子カルテから抗がん剤治療に関するデータをデータベース化する取り組みを進めてきた。このデータベースは、異なるベンダーの電子カルテのデータを統合できるほか、CTなどの画像データや患者による副作用報告も統合できるという。

新会社では、このデータベース構築技術を用いて、複数の医療機関と連携してリアルワールドデータ(RWD)の管理体制と研究基盤を構築していくとしている。収集・管理するリアルワールドデータは電子カルテのデータのほか、がん登録、DPCデータ、副作用報告、画像データ、ゲノムデータなどで、参画医療機関は100以上を目指すとしている。

こうしたリアルワールドデータの活用は、患者は自身の健康管理に、医療機関では医療安全管理や費用対効果、患者の病状モニタリング、臨床研究などに、製薬企業などは臨床研究症例のリクルート、治験症例事前調査、市場調査、市販後調査などの目的が想定されている。

長倉克枝

長倉克枝 m3.com編集部