メタデータ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:野村直之氏)は3月28日、病理画像から乳がんのリンパ節転移有無を自動的に判定する人工知能(AI)システムを開発したと発表した。開発したシステムは、4月以降に研究用に利用申し込みを開始する。
厚生労働省科学研究費プロジェクトの一環として、東京大学などとの共同研究成果。開発したのは、センチネルリンパ節生検の病理画像から、がんの転移の有無を自動的に判定するシステム。ディープラーニング(深層学習)を用いて、高精度での画像認識を可能にした。
病理組織デジタル画像スキャナーを用いて術中迅速診断用の病理スライド標本を読み込ませ、読み込んだ病理デジタル画像をリアルタイムでサーバーに送信。開発したシステムが瞬時に判定を行う。データ送信には、画像を分割してセキュアにリアルタイムで送ることができるという。
現段階では医師の診断には利用できないが、研究目的としての利用申し込みを4月以降に開始する。
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長倉克枝 m3.com編集部