Googleは1月1日、開発したAIモデルを使うことで専門の医師らと比べて高精度で、マンモグラフィーでのスクリーニングで乳がん疑い病変を検出できたとの研究成果を発表した(Googleの発表はこちら)。検出精度が高く、偽陽性・偽陰性ともに少なかったという。研究成果の論文は1月1日、Natureに掲載された。
Alphabet傘下のDeepMind、インペリアル・カレッジ・ロンドンのCancer Research UK Imperial Centre、米ノースウェスタン大学、英ロイヤル・サリー・カウンティー病院との共同研究成果。AIモデルは、7万6000人以上の英国女性と1万5000人以上の米国女性のマンモグラフィーの画像を用いて学習した。このモデルを2万5000人以上の英国女性と3000人以上の米国女性の画像を用いて検証したところ、偽陽性は9.4%、偽陰性は2.7%と、専門医と比べて偽陽性が米国では5.7%、英国では1.2%減った。また、6人の放射線科医を対象とした実験では、AIシステムは全ての放射線科医よりも高精度で判定をしたとしている。
スクリーニングの二次読影にAIシステムを利用するとした英国でのシミュレーションでは、二次読影者の負担を88%軽減するとした。
長倉克枝 m3.com編集部