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甲状腺エコー画像から腫瘍検出とレポート自動作成、伊藤病院などが開発へ

2019年11月19日(火)

甲状腺疾患専門病院の伊藤病院(東京都渋谷区)とインキュビット(東京都渋谷区)は11月19日、甲状腺エコー画像から腫瘍の有無と大きさを判定、検査レポートを自動作成するシステムを開発すると発表した。2021年に同病院での実運用開始を目指す。

伊藤病院は毎日約1300人の外来患者が受診し、このうちエコー検査は約400件受ける。共同研究では、同病院で撮影された、患者の甲状腺エコー画像を匿名化し、腫瘍のラベル付けを行う。ラベル付けされた画像をもとにディープラーニングで学習、評価、解析し、エコー画像を入力すると腫瘍の有無と大きさを判定するモデルを開発する。また、エコー画像解析結果と、エコー画像にもともと含まれている位置情報を組み合わせ、甲状腺内での腫瘍の位置を推定。これらの結果を統合し、エコー検査レポートとして自動出力するシステムを開発する。

甲状腺疾患のエコー検査では、専門の検査技師がエコー画像を撮影、検査結果をレポートにまとめる。これらの作業を現在は技師が手作業で実施し、その後検査レポートを医師が参照して診断する。開発するシステムを活用することで、エコー画像から腫瘍を検出し、検査レポート作成を自動化することで、エコー検査の時間短縮につながるとしている。

長倉克枝

長倉克枝 m3.com編集部